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本研究は、これまでに研究代表者が開発した「インプラント光学印象システム」と、「三次元有限要素法による応力解析」を用いて、個々の患者に対して力学的・生物学的に理想となるインプラント上部構造を設計し、製作する「デジタルデザインシステム」を開発することを目的とした。本研究により、インプラント治療における印象採得から上部構造製作までを全てデジタル化できることに加えて、CAD/CAMシステムに応力解析結果を反映させることができる。
平成25年度は、先の実験で開発したソフトウェアを用いて、アバットメントおよび上部構造の形態を決定し、シミュレーションにより設計した現有のCAD/CAMシステムに転送し、製作するシステムの開発を行った。
また、骨量の不足している症例に対して使用することが多くなってきているショートインプラントに関して、有限要素法にて応力解析を行い、周囲骨およびコンポーネントに分布する応力について検討した。
さらに、平成26年度は、応力解析モデルを増やし、インプラントーインプラント間の距離の違いによる応力分布や、一回法インプラントと二回法インプラントの違いによる応力分布について解析を行った。解析結果のみから、臨床での使用方法を決定することは、本実験では困難であるが、現在臨床において良好な成績を残している使用方法と比較することで、新たな使用方法の可能性も示唆された。
これらの結果は、国内外の学術大会において成果発表を行い、有意義なディスカッションを行うことができた。今後も模型実験や臨床例を蓄積していく予定である。
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