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2013 年度 実施状況報告書

ジルコニアインプラント周囲炎予防のための新規人工抗菌ペプチドの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25861898
研究種目

若手研究(B)

研究機関東京歯科大学

研究代表者

橋本 和彦  東京歯科大学, 歯学部, 助教 (30464960)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードジルコニア / 機能性人工タンパク質 / histatin5
研究概要

ジルコニア結合能と抗菌活性を有する人工タンパク質、およびジルコニア円板の作製
1) 機能性人工タンパク質のデザイン:機能性人工タンパク質には、申請者が同定したジルコニア結合ペプチドモチーフ、および抗菌ペプチドモチーフを用いる。抗菌ペプチドモチーフには、ヒト唾液中に含まれるhistatin5の配列を用いる。histatin5 はCandida albicans やP. gingivalis に抗菌活性を示す(Kato et al., Eur J Med Res, 29:528–532, 2004)ことが報告されている。デザインした機能性人工タンパク質のアミノ酸配列を以下に示す。
①WYSSMSEDKRGW:ジルコニア結合ペプチド、②DSHAKRHHGYKRKFHEKHHSHRGY:histatin 5、③WYSSMSEDKRGWDSHAKRHHGYKRKFHEKHHSHRGY:ジルコニア結合ペプチド/histatin 5融合人工タンパク質
2) 機能性人工タンパク質の作製:上記3種のペプチドおよび人工タンパク質はFmoc (9-fluorenylmethyloxycarbonyl) method (Carpino and Han, J Am Chem Soc, 92:5748–5749,1970)にて合成し、高速液体クロマトグラフィ(high performance liquid chromatography; HPLC)にて>95%に精製することで作製した。
3)ジルコニア円板の作製:1)、2)で作製した機能性人工タンパク質のジルコニア結合能および抗菌活性の評価で使用するジルコニア円板を、Hashimoto et al.の方法(Hashimoto K et a., Dent Mater J. 30:935-40, 2011)に従って作製した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね順調に進展しているが、達成度が至らない部分に関する理由としては、臨床、教育業務に時間を割かれていることがあげられる。

今後の研究の推進方策

ジルコニア結合能と抗菌活性を有する人工タンパク質のin vitro 評価
1) ジルコニア結合能の評価
作製した機能性人工タンパク質のジルコニアへの結合能および吸着量は、先行論文(Yoshinari et al., Biofouling, 26: 103-110, 2010 )に従ってQCM(Quartz Crystal Microbalance; 水晶発振子微量天秤)およびジルコニアセンサーを用いてセンサー表面へのタンパク質の吸着量をモニタリングし、さらに抗histatin5 抗体を用いた免疫蛍光染色にてジルコニア円板表面に固層化された機能性人工タンパク質を観察することで検討・証明する。
2) 抗菌活性の評価
抗菌活性に関しては、機能性人工タンパク質をコーティングしたジルコニア円板上でP. gingivalis を37℃、嫌気条件下で2 日間培養し、生菌のATP 活性を吸光度測定器で検出することで生菌数を概算して検討する。

次年度の研究費の使用計画

使用状況について申請者による確認と会計課の入力にタイムラグが生じ、最終的に使用期限までに全額使用することができなかった。
・次年度交付金の使用内訳の概要は、機能性人工タンパク質の合成(3種):700000円、ジルコニア円柱:100000円、消耗品(ピペットチップ、チューブ、グローブ、マスクなど):500000円の予定である。会計課と連絡を密に取り、常に正確な残額を把握して使用するよう心がける必要がある。

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公開日: 2015-05-28  

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