研究課題/領域番号 |
25861919
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
尾関 真帆 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60596865)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 再生治療 |
研究概要 |
平成25年度の研究計画として、バリアメンブレンとしてのハイドロキシアパタイト膜デザインの検討、ラット頭蓋骨骨欠損モデルにおけるハイドロキシアパタイト膜とコラーゲン膜のバリアメンブレンとしての比較、ハイドロキシアパタイト膜上での骨髄細胞の3次元培養に関する評価を予定していた。しかしながら、平成25年6月に研究代表者の妊娠が発覚し、その後の出産のため、研究を一時中断することとなった。 以上の理由から、平成25年度に行った研究実績は、本研究のベースとなるバリアメンブレンとしてのハイドロキシアパタイト膜デザインの検討までであった。すでに作成してあったハイドロキシアパタイト線維の密度や圧縮度合いを調整して、シート状に圧延加工し、臨床操作時を想定した適切な操作性および強度などの膜デザインについて評価を行った。数パターンのハイドロキシアパタイト膜を作成し、検討したが、膜の原材料であるハイドロキシファイバー自体の物性が脆弱であったため、現状のファイバーでは臨床操作に耐えうるような十分な操作性を有する膜を作成することができなかった。また、一定強度を有するべく、ハイドロキシアパタイト膜自体の厚みを増したり、ファイバーの密度を増加させることで、ハイドロキシアパタイトファイバーの特性である吸収性が失われてしまうことから、当研究で目標とした骨再生システムに利用可能な吸収性膜の加工を可能とする十分な強度・操作性をもつハイドロキシアパタイトファイバーの加工パターンの見直しを行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、すでに作成してあったハイドロキシファイバーを膜状に圧延加工しているが、ハイドロキシファイバーの物性が脆弱なため、加工パターンの見直しを行っている。また、物性向上のため、ハイドロキシファイバー自体の作成方法も見直しも行っているため。また、出産に伴い、研究を一時中断しているため、遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
既存のハイドロキシファイバーの加工と同時進行で、原材料となるハイドロキシファイバーの物性向上のため、作成方法の再検討を行う。完成したパイロットモデルのハイドロキシファイバー膜を使用した動物実験の施行を行い、生体内での反応や骨再生能力の評価、細胞を使用した実験系での細胞動態の評価も行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
ハイドロキシアパタイト膜の作成が計画通りに進行せず、動物実験を行うことができなかったため。また、出産に伴い、研究の中断をしている。 翌年度以降に、本年度計画予定としていた動物実験ならびに細胞培養実験を行い、計画の進行を担保する予定である。
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