口腔扁平上皮癌に対する糖尿病治療薬Metformin (Met)と抗癌剤5-FUの併用療法による抗腫瘍効果について検討した。Met (4 mg/ml)、5-FU(2.5μg/ml)の併用により細胞増殖抑制効果の増強、乳酸産生の抑制、Warburg効果関連因子であるHIF-1α・mTOR・Akt1の発現抑制ならびにAMPKαの発現増強、さらにアポトーシスの増強を認めた。また実験動物(担癌ヌードマウス腫瘍)に対しても、同様の結果が得られた。以上の結果から、口腔扁平上皮癌に対してMetと5-FUの併用療法は、Warburg効果の阻害を介して顕著な抗腫瘍効果を発現する可能性が示唆された。
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