研究成果の概要 |
染色体の増幅が生じる領域に位置する遺伝子の中で口腔扁平上皮癌に高発現している遺伝子を検索し,8番染色体および11番染色体における増幅の生物学的役割を明らかにすることを目的として行った.11q13領域に位置する16遺伝子および8q24.3領域に位置する8遺伝子の発現を網羅的にスクリーニングした.11q13領域では3遺伝子を候補遺伝子として選定したが,8q24.3領域では候補遺伝子を選定できなかった.遺伝子の増幅と発現の関係を検討したところ,1遺伝子が相関関係を認めた.同遺伝子の増幅は口腔扁平上皮癌症例50例中13例に生じており,同遺伝子は口腔扁平上皮癌の進展に関わっていると考えられた.
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