研究課題/領域番号 |
25861954
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中野 旬之 九州大学, 大学病院, その他 (60511730)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 顎変形症 / OSAS |
研究概要 |
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(以下、OSAS)患者の、形態学的特徴の1つに小下顎症がある。若年者の小下顎症患者では、OSASを発症していることは少ないが、年齢を重ねるうちにOSASを発症する患者も少なくない。そのため、若年者のうちに小下顎症の治療を行うことにより、将来的にOSASの発症を予防できる可能性がある。そこで、今回OSASを発症していない小下顎症患者7名に対し、上下顎前方移動術を施行したときの気道形態および睡眠時の呼吸パラメーターの変化について検討を行った。対照群として小下顎を有しない患者7名とした。気道形態の評価はCTを用いて行い、睡眠時の呼吸パラメーターは終夜ポリソムノグラフィーを用いて行った。その結果、術前後で軟口蓋後方部の気道は有意に拡大していた。また、正常範囲内ではあるが、睡眠時の呼吸パラメーターは減少していた。さらに、術前後のCT画像を用いて気道形態の流体力学的解析を行った。その結果、術前後で流速は減少しており、圧力は増加していた。また、対照群との比較においては、術前は小下顎症を有する患者では対照群と比較し、軟口蓋後方の気道は有意に狭い結果であったが、術後では有意差はなくなっていた。また、睡眠時の呼吸パラメータ-や、気道形態の流体力学的解析を行った結果でも、有意な結果ではないが流速は減少し、その他は増加していた。以上の結果をふまえると、小下顎症の患者にOSASを発症する前でも顎矯正手術を施行すれば、気道形態は改善しOSASの発症を予防できる可能性があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の新しい点として、気道の流体力学的解析があるが、解析を行う際の細かな設定を決定するのに時間を有したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、下顎を後方に移動したときの変化についても検討を行い、顎骨の移動と気道形態の変化について関連性について検討していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
当該年度に気道形態の流体力学的解析を行ったが、本年度はさらに気道の形態を3次元的に解析する。 気道形態を3次元解析するための、ソフトウェアを購入するとともに、学会等を通じて、これまでの結果を含め発信する。
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