研究課題/領域番号 |
25861965
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
光永 幸代 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (20567606)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 分子標的薬 |
研究概要 |
口腔顎顔面領域は咀嚼、嚥下、発音等の人間の営みに重要な機能が集中している領域である事から、口腔癌に対する治療は、より低侵襲である事が望まれる。現在臨床で行われている超選択的動注化学放射線療法は、高い局所制御率により手術回避が期待できる治療法であるが、殺細胞性の抗癌剤を使用する事から治療中の粘膜炎などの副作用が問題となる事がある。近年、癌細胞に対してより選択性が高く正常細胞に意外性の低い分指標的治療薬が口腔癌領域でも使用されるようになった事から、本研究では分子標的薬の局所投与における薬剤分布や安全性について検討を行った。まず最初に、OSC-19細胞を用いて口腔癌ヌードマウス皮下腫瘍モデルにおいて、殺細胞性抗癌剤であるドセタキセルと分子標的薬であるcetuximabのsuboptimal doseを決定した.次に腫瘍が200mm3の大きさになったところで上記薬剤を腹腔内あるいは腫瘍内経路で投与を行った。様々な組み合わせで投与を行っところ、著しい抗腫瘍効果を現したのは,Cetuximabの腹腔内投与(IP)とドセタキセルの腫瘍内投与(IT)であった.それぞれの群に関して,治療開始後経時的に組織の採取を行い,免疫組織染色を行い微小環境に関して確認した.単球やマクロファージなどのマーカーであるCD11bと,血管内皮細胞の接着分子であるCD11bに関して染色し,Controlとの比較を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
分子標的薬と殺細胞性の抗癌剤との局所等よ、全身投与の最適な投与経路についての解析を行い、効果的な組み合わせを発見できている。
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今後の研究の推進方策 |
次に動注2ルートを想定して、分子標的薬の腫瘍内および傍腫瘍投与の効果検討を行い、さらにこれらの薬剤の薬剤分布と安全性について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究が順調に進んだ為、実験回数が当初見込みより少し少なかった事が理由としてあげられる。 次年度の新たに新規の実験計画を加え、また動物の購入価格および飼育費用が上昇しているためそれに補填する予定である。
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