以前我々はテロメラーゼ活性を指標とした電気化学診断システム(ECTA)を応用した口腔癌検診システムを確立した。しかしながらその際使用した臨床サンプルは口腔癌患者、健常者のみであり、口腔癌との鑑別が困難なことが多い口腔粘膜疾患(特に前癌病変)患者のサンプルは含まれていなかった。今回は我々は口腔癌患者、口腔粘膜疾患患者、健常者を用いてECTAのテロメラーゼ検出能力を検討した。 ECTAの感度は88%、特異度は72%、偽陽性率は28%、偽陽性率は12%であった。テロメラーゼ活性を指標とした電気化学診断システム(ECTA)は口腔癌検診システムとして応用可能性であると考えられた。
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