研究課題
我々はこれまでに、頭頸部扁平上皮癌に対してサイトカインCXCL14/BRAKが抗腫瘍効果を示すこと明らかにした。さらにCXCL14が発現している癌細胞と発現していない癌細胞に群分けし、EGFR阻害剤の効果を検討したところ、BRAKの遺伝子発現が確認される癌細胞ではEGFR阻害剤で抗腫瘍効果を得ることができた。CXCL14の発現の有無はCXCL14のプロモーターであるCpG islandのメチル化が原因であり、今回の研究ではCXCL14のプロモーター領域のに結合する転写因子に着目した新たな抗がん剤の併用療法を目的とした。2012年よりこれまで大腸癌等の治療で使用されてきたセツキシマブが頭頸部扁平上皮癌治療においても使用可能となり、新たな知見が報告されている。我々はセツキシマブを使用し、これまでターゲットとしていたCXCL14/BRAKの遺伝子発現が抗がん剤治療の効果を示す有用な判定マーカーになりうる結果を得た。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
Biomedical Research
巻: 35 ページ: 381-388
10.2220/biomedres