研究課題/領域番号 |
25862001
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高田 潤一 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (80510354)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 臨床口腔生理学 / 舌突出癖 / 舌圧 / MRI動画法 / 筋機能 |
研究概要 |
「研究の目的」 舌突出癖を伴う、上下顎骨の前後的・垂直的位置関係の不調和が著しい不正咬合においては、矯正歯科治療単独での咬合の改善や顔貌の調和を図ることが困難である。このような場合に併用される筋機能療法のエビデンスには不明な点が多い。そこで、申請者は、『常態および病態を示す口腔機能が歯および歯列に与える影響を解明する』ことを研究の全体構想として掲げ、「舌突出癖患者における舌挙上訓練に伴う舌圧、口唇圧、咀嚼筋活動および舌運動の経時的変化における相互関連を探り、顎態および歯列に与える影響を解明する」ことを本研究の具体的な目的として遂行する。 前年度の研究実績は以下のとおりである。 1、「改良型舌圧分布測定装置の実用化」および「舌圧分布および咀嚼筋筋活動同時計測の実用化」に関して、各被験者用にカスタマイズされたプラスチックプレートを用いて、現在安定したデータを計測することが可能になり、健常者および舌突出癖を有する被験者をリクルートし順次計測、解析を行っている。 2、「嚥下時MRI動画撮像の実用化」に関して、過去の嚥下時舌運動に関する報告は 、X線を用いた嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査などが報告されているが、非侵襲的に経時的変化を評価した報告は少ない。そこで我々は、非侵襲的なMRI movieを用いて、健常者に対し歯列および口蓋の描出を行うとともに、嚥下時舌運動の経時的変化の評価法を確立することを目的とした。現在、その撮像条件が確立し、被験者をリクルートし順次計測、解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度研究計画の通り「改良型舌圧分布測定装置の実用化」および「舌圧分布および咀嚼筋筋活動同時計測の実用化」は可能となり、「嚥下時MRI動画撮像の実用化」においても安定したデータを得ることが可能となった。この点に関して、当初の計画通り順調に進展していると考えられる。しかしながら、被験者のリクルートをするのがやや困難であることが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
定量的なグループデータ解析に必要なサンプルサイズの確保には組織的に被験者を集めることが必須であると考えられる。そのため、研究グループおよび所属する機関の協力を得て被験者の確保を行いたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
「改良型舌圧分布測定装置」および「嚥下時MRI動画撮像」のためのプラスチックプレート、圧センサ、筋電図用電極などの消耗品の購入費用および研究成果発表および研究調査、打ち合わせのための旅費、英文論文投稿費用のため。 被験者一人に付きプラスチックプレートが最低2枚必要であり、圧センサ4つ使用し、また電極が6つ必要となる。そのため、今年度中は、被験者をリクルートしていくうえで購入をしていく予定である。
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