• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

口腔細菌が関与する小児肥満における病原メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 25862010
研究種目

若手研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

仲 周平  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10589774)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード肥満 / 唾液 / 歯周病原性細菌 / Streptococcus mutans / 非アルコール性脂肪肝炎 / コラーゲン結合タンパク / Protein antigen / 肝臓
研究概要

本学歯学部小児歯科に受診者のうち,研究への参加について保護者の同意が得られた小児において,身長および体重の測定を行い,各年齢に応じた成長発育指数をもとに肥満の評価を行った.その後,提供いただいた唾液サンプルから DNA 抽出キットを用いて細菌 DNA を抽出し,歯周病原性細菌 10 菌種およびう蝕の主要な病原菌である Streptococcus mutans に特異的なプライマーを用いた PCR を行い,各菌種の保有率に関して分析を行った.その結果,肥満傾向の小児群において,いくつかの歯周病原性細菌種の保有率が高い傾向を示した.また,非アルコール性脂肪肝炎マウスモデルを用いた分析の結果では,菌体表層のコラーゲン結合タンパクおよびProtein Antigen(PA)タンパクの両方を発現している S. mutans 株をマウス頸静脈より感染させると,肝臓での脂肪の蓄積および炎症性細胞の浸潤および局所の線維化を生じることが明らかとなった.一方で、そのタンパクが1つでも欠落した株では、脂肪肝炎の悪化を生じないことが分かった。さらに,肝臓組織のマイクロアレイ解析から,アポリポタンパクおよびインターロイキン,インターフェロンガンマに関連するサイトカインの発現の上昇が認められ,病原メカニズムとの関連が示唆された.次年度も臨床サンプルの解析および非アルコール性脂肪肝炎マウスモデルを用いて,様々な視点から口腔細菌が関与する小児肥満における病原メカニズムの解析を進めていく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りにほぼ進んでいるため。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り推進する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A specific Streptococcus mutans strain aggravates non-alcoholic fatty liver disease.2014

    • 著者名/発表者名
      Naka S, Nomura R, Takashima Y, Okawa R, Ooshima T, Nakano K.
    • 雑誌名

      Oral Diseases

      巻: 20 ページ: in press

    • DOI

      10.111/odi.12191

    • 査読あり
  • [学会発表] Virulence of Streptococcus mutans strains for the development of non-alcoholic fatty liver disease2013

    • 著者名/発表者名
      Naka S, Nomura R, Nakano K, Ooshima T.
    • 学会等名
      The 60th Congress of European Organization of Caries Research
    • 発表場所
      Liverpool, UK
    • 年月日
      20130703-20130706
  • [学会発表] 非アルコール性脂肪肝炎モデルマウスにおける Streptococcus mutans の病原性の検討2013

    • 著者名/発表者名
      仲 周平,野村良太,仲野和彦
    • 学会等名
      第 51 回日本小児歯科学会大会
    • 発表場所
      岐阜市
    • 年月日
      20130523-20130524

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi