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2014 年度 実績報告書

歯周病原性細菌の母子伝播時期と小児口腔の変化に伴う細菌の栄養供給源の変化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25862030
研究機関昭和大学

研究代表者

布施 晴香  昭和大学, 歯学部, 助教 (60611663)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード歯周病原性細菌 / 母子伝播 / 小児
研究実績の概要

近年若年性の歯周疾患罹患率は増加傾向であり将来の歯周疾患を予防するためには幼少期からの早期予防が必要であると考えられる。申請者は、妊娠期、出産後の母とその子どもを対象とし、それぞれの唾液を採取しPCR反応による歯周病原性細菌の検出を行った。侵襲性歯周炎の関連細菌であることが明らかになっているA. actinomycetemcomitans は、小児の唾液からは12名中10名で検出された。また、母子ともに検出されたのは12組中10組であった。また母親のみの検出は12名中2名であった。T. forsythia は小児の唾液からは12名中1名検出され、母子ともに検出されたのは12組中1組であった。また、母親のみの検出は2名であった。T. denticolaは小児の唾液からは検出されず、母親のみの検出もなかった。P. gingivalis は小児の唾液からは12名中3名で検出され、母子ともに検出されたのは12組中3組であった。また母親のみの検出は5名であった。今回調べた母子においてはA. actinomycetemcomitans の検出率が高く母子間の伝播の可能性が示唆された。小児での菌検出は、無歯顎や下顎前歯部萌出後継続的に検出される者など様々で、口腔内の歯牙萌出状態や年齢などの統一性の必要があると思われた。新たに対象者を3組の母子に限定しメタ16sDNA解析を行った。解析結果より細菌の多様性は歯の萌出前は小さく、歯の萌出に伴い多様性が大きくなる傾向を認めた。歯の萌出前は3組の子どもすべてstreptococcus属優位であった。母親に多く検出される細菌が子どもの歯の萌出前にみられることは少ないことから子どもの細菌叢は、母親の細菌叢に類似しているとは言い難いようであった。この結果は、PCA解析でも同様の傾向が得られている。サンプルに唾液を使用しているため、プラーク中の細菌叢の検討も必要であると思われた。今後は長期の追跡と使用するサンプルを増やした解析を行う必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Functional Analysis of a Fructanase in Prevotella loescheii2015

    • 著者名/発表者名
      布施晴香 井上美津子
    • 学会等名
      International Association for Dental Research
    • 発表場所
      アメリカ合衆国 ボストン
    • 年月日
      2015-03-11 – 2015-03-14
  • [学会発表] 家庭における子どもへの歯科保健に対する意識と実態調査について2014

    • 著者名/発表者名
      栗原亜由希 山田亜希子 布施晴香 杉山智美 浅里仁 井上美津子
    • 学会等名
      第52回日本小児歯科学会大会
    • 発表場所
      品川きゅりあん
    • 年月日
      2014-05-16 – 2014-05-17

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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