本実験における研究目的は、災害時ストレスに起因するPTSD (Post-traumatic stress disorder) に代表されるストレス疾患に対する予防・治療に咀嚼器官の活性化によるストレス軽減という観点から歯科医師が携わる必要性を科学的根拠に基づき立証し、全身の一器官としての口腔機能の重要性を情報発信するとともに災害時の歯科医療供給体制のあり方を提言することで学術的社会貢献を図ることである。目標達成の為に25年度は、1. PTSDモデルラットの作製と病態検討 2. PTSDモデルラットを用いた咀嚼器官の活性化によるストレス減弱効果の行動生理に取り組んだ。研究の成果として、PTSDモデルラットの確立およびELISAにて血中のコルチコステロンを測定しコントロールラットとの病態の違いを確認した。さらに高架式十字迷路、オープンフィールドテスト、恐怖条件付けによるフリージング時間などの行動実験も施行した。26年度はPTSDモデルラットを用いた電気生理学的検討を施行した。現在は25年度、26年度で収集した実験結果をまとめ、論文を作製し、投稿中ある。
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