• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

ポリコーム遺伝子発現制御に着目した歯周組織構成細胞の多方向制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25862049
研究機関広島大学

研究代表者

岩田 倫幸  広島大学, 大学病院, 助教 (30418793)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード歯周組織再生 / 間葉系幹細胞 / ポリコーム遺伝子 / micro RNA / HIF-1alpha / 歯周靭帯細胞
研究実績の概要

平成26年度における本研究では、低酸素環境が歯周組織再生に対して重要であること、低酸素誘導性microRNA群およびポリコーム遺伝子群が制御されることによる“歯周組織の効果的な歯周組織再生”を最終的な目的として、低酸素誘導因子HIF-1alpha、microRNA群およびポリコーム遺伝子群の関与という観点から研究を推進した。
平成26年度に行なった研究の具体的な内容として、ヒト間葉系幹細胞(MSC)を用いて、①低酸素誘導性microRNAのポリコーム遺伝子発現に対する影響、②低酸素条件下でのmicroRNAのポリコーム遺伝子発現に対する影響の解析を行なった。
得られた結果として、低酸素誘導性microRNAのうち、miR-628およびmiR-629に着目し、これらの過剰発現をおこなったところ、PRC1を構成するポリコーム遺伝子Bmi1の発現が誘導され、反対にPRC2を構成するポリコーム遺伝子Ezh2の発現が抑制された。さらに、低酸素によるHIF-1alpha誘導条件下において、低酸素誘導性micro RNAであるmiR-210の機能抑制をおこなったところ、低酸素で誘導され、HIF-1alphaの発現抑制で抑制され、miR-210の過剰発現で促進されるBmi1と抑制されるEzh2のmRNA発現は、それぞれ逆の反応を示した。
以上より、MSCにおけるポリコーム遺伝子の発現制御にはHIF-1alphaおよび低酸素誘導性microRNAであるmiR-210, miR-628およびmiR-629は、相互に影響しあうことによってポリコーム遺伝子の発現を制御していることが明らかとなった。

本課題の研究成果により、MSCにおけるポリコーム遺伝子発現に対するmicroRNAに着目し、酸素濃度調整を中心としたこれらの発現制御による効果的な歯周組織再生をおこなうことにつながることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 歯周組織構成細胞から産生される液性因子によるヒストン脱アセチル化酵素の発現および活性への影響2014

    • 著者名/発表者名
      高橋慶太、岩田倫幸、兼田英里、永原隆吉、石田 充、柴 秀樹、栗原英見
    • 学会等名
      第57回秋季日本歯周病学会学術大会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2014-10-19 – 2014-10-19

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi