本研究は、舌苔付着拡大標本を用いて新たな舌苔付着の評価方法を確立し、舌苔付着のメカニズムを明らかにすることを目的として行った。 本研究の結果、舌苔付着拡大標本の観察において、RGB値を用いた評価及び画面上の目視観察による評価で類似した色調の傾向が示され、評価を行った2名の診査者内一致率、診査者間一致率は高い値を示した。また、舌清掃前後の舌苔付着拡大標本の観察では、舌清掃前に比較し舌清掃後は舌苔の色及び厚みを低く評価することが可能であった。口臭を主訴にもつ外来患者を対象とした舌苔付着とその関連因子との分析では、舌苔付着の範囲は舌清掃習慣と有意に関連していることが明らかになった。
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