研究課題/領域番号 |
25862083
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
村田 尚道 岡山大学, 大学病院, 助教 (10407546)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 摂食嚥下障害 / 嚥下機能検査 / 超音波画像装置 / 摂食機能虜法 |
研究概要 |
摂食嚥下機能は、日常生活の中で大きな割合を占めており、その機能低下や破綻は健康な生活を送る上で、 大きな障害となり得る。中でも、咽頭期における障害は、誤嚥や窒息に直結する危険性が高く、咽頭期における 検査方法の精度が求められると共に、簡便な検査方法の開発が必要と考えられる。 超音波装置は軟組織の描出に優れており、口腔領域では、舌や軟口蓋の動態評価に用いられている。本研究では臨床応用可能な咽頭部の描出方法を確立させ、摂食嚥下機能の評価に必要な解剖学的構造物の描出を行い、摂食嚥下機能の動作解析を行うことを目的としている。初年度(平成25年度)は描出方法と動作解析方法について検討を行った。 1.咽頭部の画像描出方法の規格化 新規購入の超音波画像診断装置(東芝メディカル社製 Viaomo)と超音波探触子(同社製PVT-745A)を用いて、咽頭部の解剖学的構造物の描出方法の検討を行った。描出方法は、先行研究を参考に食道入口部の解析率が高い角度(探触子を前顎方向へ30度、市場方向へ35度傾斜)を手指にて咽頭部へ固定し、撮影条件について検討した。 2.嚥下時における咽頭部の動態解析方法の検討 上記方法にて対象者1名について水分摂取を行うが、動態解析を行うには画像精度が不十分であった。画像条件などの検討では対応困難であったため、今後の課題として、摂取する食物が描出されやすいように、超音波画像診断に用いられる造影剤を使用することを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
購入予定の超音波装置(東芝メディカル社製 famio8)では、咽頭部の観察に十分な画像精度が得られなかった。そのため、上位機種である超音波装置(東芝メディカル社製 SSA-640A)の購入へと変更した。そのため購入時期に遅れが生じた。 平成25年度の達成目標であった、超音波画像装置による咽頭部が贈描出法の規格化については、研究協力していた渡邊らの報告により規定し、咽頭部の画像描出方法までは確立されているので研究の遅れに関しては軽度であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の研究結果より、規格化した超音波探触子の角度にて咽頭部の超音波画像を描出し、画像解析方法を検討する。咽頭部は超音波深度および構造物が多く、画像精度が低下する。そのため、超音波画像診断に用いられる造影剤を使用し、咽頭部の食物通過を明確にすることによって画像精度を向上させる工夫を加える。 対象者20~40名を対象に、造影剤を用いた水分とゼリー状食品をも模擬食品として、画像描出を行う。同時に嚥下内視鏡検査を併せることで構造物を明確にする。
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