摂食嚥下機能の評価を行う方法として、超音波画像装置を用いた咽頭部描出方法を検討した。咽頭部は、解剖学的な構造として、喉頭、気管、咽頭、頸動脈など多くの器官が存在しており、嚥下時の動作も複雑であるため、超音波画像上での同定が困難である。そこで、嚥下内視鏡検査と組み合わせることで、不明瞭な超音波画像上での嚥下動態が明確にできた。 今回、粘性気泡液を用いた超音波造影剤を用いることによって、嚥下時に試験食品が咽頭へ流入する様子と残留している状態の評価が可能であった。本研究によって、摂食嚥下障害者の検査負担を軽減できるだけでなく、誤嚥や窒息事故を事前に防ぐことができると考えられた。
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