研究課題/領域番号 |
25862093
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
山本 未陶 福岡歯科大学, 歯学部, その他 (90435123)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 健康格差 / 歯周病 / 観察学習 / 健康教育 |
研究概要 |
子と親の歯周病を予防・改善すると同時に、学校との連携によって歯周病に関する健康格差の縮小を目指すものである。 まず、親と子の歯周病の有病状況とブラッシング行動に関する健康格差について、社会的階層の影響を明らかにする。次に、親と子のブラッシング行動の関連性を社会的学習理論の観察学習に基づいて解明する。これらの研究対象は小学生から高校生までの児童生徒と保護者とし、疫学的手法を用いた横断研究を実施する。平成25年度は研究実施地域の選定と、疫学研究実施にあたって理解を得る必要がある対象地域の歯科医師会、教育委員会、地方行政等との調整を行うと同時に、次年度からの実施に向けた調査項目決定のための文献検索を行い、地域および学校での健康教育介入方法と大規模調査実施に関し、専門的知識の提供を受けるなどの準備を行った。 横断研究後に、親をモデル、子を観察者に設定した家庭で行う歯周病予防の観察学習プログラムを学校との連携によって開発し、歯周病の予防・改善および健康格差の縮小効果を評価する計画となっている。具体的には、教育介入研究にて観察学習による親と子の歯周病予防プログラムを開発する。評価は質問紙調査と歯科医師による口腔内診査にて行う。質問紙調査には、横断研究結果を参考に、子はモデリングの注意、保持、行動産出、動機づけと強化の4つの下位過程を、親はモデルとして実践した直接学習による認知的スキルの向上効果を加える。平成25年度は親と子の生活習慣等の関連について文献検索を行うとともに専門的知識の提供を受け、介入プログラム案を作成した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は歯周病の健康格差を明らかにするための約2500名を対象とする質問紙調査を実施し、解析、評価まで終了の予定であったが、疫学研究であるため、研究実施予定地域での関係諸団体との調整により、平成26年度事業としての位置づけのもとで行うこととなった。また、平成26年度以降に実施を計画していた観察学習プログラム開発も計画通りに同年度内に行うこととなった。よって、開始時期は遅れるが、ほぼ当初の計画通りに進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
研究実施予定地域での関係諸団体との調整により、平成26年度事業としての位置づけのもとで行うこととなった。平成26年度以降に実施を計画していた観察学習プログラム開発も計画通りに同年度内に行うこととなった。現在の推進体制のもとで連携を続けながら研究を遂行する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
本研究は児童・生徒と保護者を対象とした疫学介入研究であるため、学校、地方行政、歯科医師会、学校歯科医会等の関係諸団体との連携が不可欠である。そのため、平成25年度はこれらの団体との企画・調整に費やし、次年度の共同研究事業としての位置づけが必要となった。 共同研究事業の開始以降に調査票や回収用封筒、保護者への説明文書の印刷および消耗品等の購入が発生する。これらのための予算を残した形となっており、次年度に入り次第、使用する計画である。
|