研究課題/領域番号 |
25862098
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
横田 ひろみ 弘前大学, 保健学研究科, 助手 (50552684)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 放射線 / 被ばく / 看護職 / リスクコミュニケーター |
研究概要 |
2011年3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故以降、多くの国民が放射線の健康影響に対する不安を抱えている。今後は国民が放射線や被ばくについて正しく向き合い、健康不安を解消していく必要があると考える。そのためには、放射線の専門家よりも身近な存在である看護職が、放射線の専門家と国民の懸け橋となるようなリスクコミュニケーターの役割を担う必要があると考える。そこで、看護職の放射線や被ばくに対する認識を明らかにすること、看護職が放射線や被ばくに関する健康相談を受ける際の不安や困難感を明らかにすることを目的として本研究を行っている。 平成25年度は、研究実施計画のうち、対象者となる東北地方の医療機関や役場などに勤務する看護職が実際にどの程度、放射線や被ばくに対する相談を受けているのかということについて情報収集を行った。具体的には、福島県内の医療施設に勤務する方や役場に勤務する方を訪問した。看護職が直接患者や住民の被ばくに対する健康相談業務を行っているという事象は少ないようであった。 今後も対象者の選出のための情報収集を行いながら、調査施設を確保し、本調査を実施する予定である。 また、予備調査として、看護職を含む医療職および、福島県内の一般市民を対象に、放射線や被ばくに関する一般的な知識や不安や疑問について自由記載する質問紙調査を行った。この質問紙調査は、放射線の専門家からのアドバイスを受けて放射線の専門家に講演依頼があった団体の講演参加者を対象とし調査を行った。この予備調査の結果を踏まえつつ、本調査の質問内容を精選し、再度、放射線の専門家のアドバイスを受けながら実施していけるように準備する予定である。また、研究機関の倫理委員会にて研究実施の倫理審査を経て本調査を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者が研究計画実施途中で、身体面で研究を一時中断せざるを得ない状況になってしまったため、予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
26年度の初めから、研究者が産前産後休暇および育児休業に入る。そのため、計画通りに研究を遂行することが難しいと考えられる。研究を一時中断し、育児休業終了後に速やかにに研究を再開する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は、研究実施計画のうち調査対象者の情報収集に時間がかかってしまった。また、研究者自身の体調不良により計画通りに進まなかった。 次年度は、調査施設を拡充していき、調査費用として今年度分を合わせて使用していく予定である。
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