研究課題/領域番号 |
25862112
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
野村 晴香 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (50437711)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 便秘 / 高齢者 / QOL / 食事療法 / 評価尺度 |
研究概要 |
平成25年度の本研究の目的は、便秘が日常生活にどの程度影響するか、また便秘に対する診療やケアについて患者がどの程度満足しているのかを評価するための日本人にあった尺度を開発することであった。尺度は、「便によって日常生活に影響する心配や関心」「身体的不快感」「精神的不快感」「便秘の状態や治療に対する満足度」などについて、文献などを参考にして作成した。その尺度の妥当性は、便秘を主訴として受診した患者に実施して評価した。次年度以降の目標である、開発した尺度の有効性を検証するために、乳酸菌を主として取り入れた食事療法の便秘緩和効果を検証することにつなげられるような準備を整えた。 平成25年度の研究成果 1.便秘が日常生活に与える影響および便秘症状改善に伴う満足度を測定する尺度を開発した。(1)便秘が日常生活に与える影響および便秘症状改善に伴う満足度を測定するアンケートの項目内容を検討するために、英語版PAC-QOL (Patient Assessment of Constipation Quality of Life)を日本語に翻訳した。(2)日本人に合った尺度であるか、妥当性を検証するために、便秘を主訴に外来を受診した患者で診療情報の提供に同意が得られた対象者に回答を依頼し、得られたデータを分析中である。 2.尺度の反応性を検証した。(1)開発した尺度の反応性を検証するために、乳酸菌飲料を用いた食事療法の導入および尺度の回答が可能な病院2施設に研究開始時期および実施方法を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度の達成目標は、「便秘が日常生活に与える影響および便秘症状改善に伴う満足度を測定する尺度を開発する」であった。 便秘の日常生活に与える影響の評価尺度であるPAC-QOL (Patient Assessment of Constipation Quality of Life)の日本語への翻訳は終了し、現在は、調査項目は、便秘を主訴に受診した患者を対象に便秘に関する満足度のアンケート調査を実施中であり、おおむね目標を達成している。
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今後の研究の推進方策 |
1.平成26年度の計画 開発した尺度の妥当性を検証するために、便秘を主訴に受診した患者300名から回答を得、信頼性および妥当性の検証をする。 2.平成27年度の計画 尺度の反応性を検証するために、施設に入院し、便秘である高齢者100名に対して、乳酸菌飲料を用いた食事療法を取り入れる。便秘QOL尺度のアンケート実施および排便状況の変化や便臭の変化を検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ入力を研究者本人が実施したため、人件費が不必要になった。 また、論文投稿に関する費用は、掲載雑誌を変更した為、予定より少なくなった。 研究打ち合わせおよび学会発表に必要な旅費は、より安価な交通手段を選択したため、見積もりより少ない経費になった。 学会発表の回数を多くするとともに、新たな論文を作成し、投稿予定である。
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