研究課題/領域番号 |
25862123
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
倉岡 有美子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (30584429)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 胃瘻 / 意思決定 / 患者 / 家族 |
研究概要 |
平成24年度に、研究者が開発した「胃瘻造設を検討する患者の家族の意思決定支援ガイド」の効果を測定するパイロットスタディを実施したので、その結果にもとづきガイドの修正を行なった。ガイドの長さについて「やや長い」と評価されたため、胃瘻についての研究方法と結果(生存の可能性、誤嚥の可能性)を資料編として巻末に移動した。 胃瘻造設について患者に代わって意思決定した家族を対象として、決定後の満足度とその要因を測定する質問紙(決定した直後と半年後の2種類)を作成した。質問紙調査の計画を立案し、研究者が所属する大学の研究倫理審査委員会にて承認を得た。現時点までに、決定した直後の質問紙を156部郵送し45部回収した。決定した直後の質問紙に回答した家族に、決定した半年後の質問紙を郵送した(現時点までに34部)。 意思決定支援ガイドの普及のために、以下のことを行った。①日本老年医学会学術集会で、研究者がパイロットスタディの結果について口演した際、聴衆にガイドを配布した(50部)。②平成25年5月に意思決定支援ガイドを紹介するホームページ(胃ろうの意思決定支援サイト)を開設した。サイトより、無料でガイドをダウンロードできるようにした。③朝日新聞社の記者に働きかけ、朝日新聞(2013年7月12日夕刊2面)に本研究に関する記事(ホームページのURL含む)が掲載された。これによって、ホームページへのアクセス数が増え、現時点までにアクセス数15000件、意思決定支援ガイドのダウンロード数7300件あり、ガイドの郵送を希望する患者本人、患者の家族、医療者に約700冊を郵送した。ホームページの開設と新聞記事の掲載により、ガイドを広く普及させることが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に予定していた胃瘻造設を検討する患者の家族の意思決定支援ガイドの修正、胃瘻造設について患者に代わって意思決定した家族を対象とした質問紙調査の実施ができているため。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、平成25年度に引き続き、質問紙調査を実施する。 研究対象者を増やしていく必要がある。研究者が作成したホームページ「胃ろうの意思決定支援サイト」をみて意思決定支援ガイドの郵送を希望した患者の家族に、引き続き、ガイドとともに決定した直後の質問紙を郵送する。質問紙の郵送は、胃瘻造設に関わる医療者を介しても行う予定であるが、現時点までに、医療者経由での質問紙郵送数はゼロである。研究協力者となっている医療者に働きかけて、研究対象者を増やしていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
質問紙回収に伴う郵送費の予測が立たなかったため、慎重に科研費を使用したため。 質問紙の郵送と回収、意思決定支援ガイドの印刷、ホームページ管理料等に使用する。
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