研究課題/領域番号 |
25862123
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
倉岡 有美子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (30584429)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 胃瘻造設 / 患者の家族 / 意思決定支援 / 満足 |
研究実績の概要 |
<胃瘻造設を検討する患者の家族の意思決定支援ガイドの送付>研究者が作成したサイトより、ガイドの送付を希望した患者の家族65人にガイドを送付した。 <質問紙調査の再分析>投稿論文としてまとめるためにデータを見直したところ、得点を逆転させるべき項目で、逆転させていなかったことを発見した。得点を逆転させたのちに、分析し直した。再度、胃瘻造設するか否かを決定した家族の半年後の後悔の程度と満足度をそれぞれ従属変数として、一変量の分散分析を行った。その結果、決定直後の葛藤の低い群のほうが高い群と比べて後悔の程度が低い(p<.01)という結果に変わりはなかったが、あらたに、非造設群のほうが造設群と比べて、後悔の程度が低い(p<.01)という結果を得た。満足度を従属変数とした場合、決定直後の葛藤の低い群のほうが高い群と比べて、満足度が高かった(p<.01)。後悔の程度と満足度において、患者の生存の有無、医療者への相談の有無、医師から推奨する選択肢の提示の有無による差はなかった。 <研究結果の重要性>患者に代わり決定した家族の、決定直後の葛藤の程度が、半年後の後悔や決定に対する満足度に影響することが明らかとなった。家族が、納得して決定できるよう支援することと、特に、胃瘻造設するほうを選択した家族には継続的な支援が必要であるといえる。 <投稿論文の作成>現在、上記結果について、論文作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究結果はまとまったものの、論文投稿までに至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
研究結果をまとめ、海外学術雑誌(老年医学の領域)に投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ分析に時間を要し、研究期間中にできなかった論文作成と投稿を行うため。
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次年度使用額の使用計画 |
投稿論文の英文校正費用と学術誌掲載料に使用予定である。
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