研究課題/領域番号 |
25862128
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
川北 敬美 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (50440897)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 育児期 / 看護師 / 雇用形態 |
研究概要 |
本研究の目的は、出産育児を理由に退職する看護師を対象にした働き続けるための支援に加え、子どもの成長・発達を見越して、雇用形態や勤務時間、夜勤の有無、勤務場所、仕事内容など様々な視点から多様な働き方を提示し、個人の置かれた状況に応じて最も適切な働き方を提案できる雇用システムの構築を図ることである。 文献検討の結果、病院組織における多様な働き方への取り組み報告は数多くなされているものの、実際に働いている看護師、特に非常勤看護師、短時間正職員を対象にした実態調査はほとんどなされていなかった。そこで、初年度は、病院施設で働く看護師の特性による職務内容の違いに関する調査を行った。大阪府下にあるすべての医療機能評価認定病院に調査協力のお願いを郵送し、同意の得られた37施設に勤める看護師を対象に自記式質問紙調査を実施した。質問紙は、対象者の背景、性役割認識、仕事の特性尺度、成長欲求度、職務満足度で構成される。調査は、研究の趣旨が書かれた用紙と調査用紙、返信用封筒を一部ずつ封筒に入れ、看護部を通し看護師に配布した。回収は、郵送法にて行った。調査期間は、2013年11月~2014年3月である。研究は、大阪医科大学倫理委員会の承認を得て実施した。 期間内に回収された質問紙は、2912部(回収率45.5%)で、うち有効回答数は、2627部(回答率90.2%)であった。次年度は、得られたデータを分析し、現状把握および現存する問題点について明らかにしていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既存の調査からは明らかにされていない多様な雇用形態で働く看護師のデータが一定数集まった。また、複数の看護管理者とともに研究会を立ち上げた。このことで、医療現場における反応を確かめながら研究を進めていける環境を作ることができたため、おおむね順調に進展していると考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
初年度に得たデータをもとに子育て期の看護師、多様な雇用形態で働く看護師の現状把握および課題を明らかにしていく。その過程においては、医療現場で働く複数の看護管理者とともに討論を行いながら、データに裏付けされ、かつ、実態に即した課題や実現可能な解決策について検討を行っていく。
|