食道切除術を受ける患者は、術後反回神経麻痺により栄養状態の悪化をまねくことがある。看護師は嚥下機能に応じた食事を患者へ提供し、かつ継続的に食事摂取のモニタリングを行う。そこで、食道がん患者の周術期栄養管理において、経時的栄養評価と体組成の関連を検証することを目的とした。血清アルブミン値による栄養評価は、BMI値に関わらず、高侵襲手術後の炎症反応により術後は低値を示した。体組成による栄養評価は、BMI高値患者では、BMIおよび体脂肪が低下するが、骨格筋量は、維持できた。これは、体脂肪の消費により骨格筋を維持している可能性があり、患者の代謝の確認に体組成評価が有用である可能性を示唆した。
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