研究課題/領域番号 |
25862139
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渡邉 美和 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (90554600)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ターミナルケア / がん看護 |
研究概要 |
本研究の目的は、終末期がん患者と配偶者の相互作用を支える看護モデルを基に両者に看護援助を行ってその効果を明らかにし、看護モデルを精練することである。本研究において明らかにする内容は、終末期がん患者と配偶者の相互作用の特徴を知るためのアセスメント項目を作成する、実施した看護を評価するための方法を明示する、看護モデルに基づいた看護援助の効果を示すことである。 平成25年度に実施を計画していた内容は、1.終末期がん患者と配偶者の相互作用についての先行研究にて得られた結果の二次分析と文献検討により、終末期がん患者と配偶者の相互作用の特徴を知るためのアセスメント項目を作成すること、2.文献検討とフィールドリサーチにより、実施した看護援助を評価するための方法を明示することであった。 1については、患者と配偶者にとって苦痛や負担があると考えれらる、1)死を受け入れつつある患者と受け入れられない配偶者との間に気持ちのずれがあり両者が死に対し同じ向きで進むことができない、2)患者と配偶者との間に意見の相違があるが配偶者が積極的に患者へと働きかけ患者が戸惑いどうしたいかを考える、3)患者は配偶者の負担を知りながらも共に過ごすことを要求し配偶者はそれに応えようとするが負担となる、4)患者は配偶者を気遣い負担を減らす配慮をして配偶者は患者の気遣いを感じ身体的・精神的に影響を受ける、の4つの相互作用について、分析を行った。それぞれの相互作用を現わす大表題のもととなった「簡潔に表現された相互作用」より、患者と配偶者それぞれ、または両者の間にどのような現実があるか、患者、配偶者それぞれにどのような心理があるかを抽出した。今後はさらに分析を進め、アセスメント項目を作成していく予定である。 実施計画内容の2については、平成25年度は実施することができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年9月13日から平成26年3月31日まで産前産後休暇、育児休暇をとっていた。また、毎年4月~8月は、学部教育、特に臨地での実習指導にあたる時間が大半を占め、研究を実施する時間を十分に確保することができない時期であり、研究の実施は9月以降が中心である。したがって平成25年度は、年間を通して研究を実施できる時間が少なかったため、当初計画していた内容の一部しか実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に実施を計画していた1.終末期がん患者と配偶者の相互作用についての先行研究にて得られた結果の二次分析と文献検討により、終末期がん患者と配偶者の相互作用の特徴を知るためのアセスメント項目を作成すること、については、平成26年度も引き続きデータ分析、文献検討を継続し、達成を目指す。 2.文献検討とフィールドリサーチにより、実施した看護援助を評価するための方法を明示することについては、文献検討を進めることと、平成27年2月~3月頃に、実際に適切な方法で看護援助の評価を行っている国内の施設へと赴きフィールドリサーチを行い、達成を目指す。 研究の実施が遅れていることに対しては、産休育休に伴う補助事業期間延長を申請する予定であり、研究期間を延長することで当初の目的を達成できると考える。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年9月~3月の期間は、産前産後休暇、育児休暇をとっていたため、研究の実施が大幅に遅れており、平成25年度に予定していた助成金を、予定通り使用することができなかった。 平成26年度は平成25年度に実施できなかった内容を実施する予定である。物品費に関しては図書、文具、トナーなどの消耗品を購入する予定であり、旅費に関しては、関連学会への参加、国内へのフィールドリサーチにて使用する予定である。
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