研究課題/領域番号 |
25862149
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
矢野 朋実 宮崎大学, 医学部, 講師 (90363580)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | がん看護学 / 遺伝性乳がん |
研究概要 |
本研究は、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(hereditary breast and ovarian cancer : HBOC)の医療体制構築に向けて、遺伝性乳がん家系の拾いあげを促進する啓発プログラムを作成することを最終目的としている。本研究課題は、九州圏内の20‐30歳代女性および乳がんの保健・医療に携わる医療従事者のHBOCに対する意識を明らかにし、その結果をもとに我が国におけるHBOCの啓発に向けての課題を検討することである。 平成25年度には、HBOC医療体制の構築に関する文献レビューをおこなった。文献データベースMEDLINE、CINAHL、医中誌Webを用いて検索した。日本におけるHBOCに関する研究は、医学的見地からの研究がほとんどであった。一方、諸外国では、医学的見地からの研究も行われながら、HBOCの認識、拾いあげの方法、家系内情報共有の方法、at riskの者の心理というように、HBOC医療の対象となる人々に視点が向けられた研究が行われていた。HBOCの着床前遺伝子診断に関する研究もすすめられていた。今後日本でも、HBOCの基礎となる診療体制を整えつつ、このような見地からの課題も検討していく必要性が示唆された。 また、26年度に実施する保健・医療従事者、市民を対象とした意識調査のための調査票の作成を行った。文献データベースMEDLINE、CINAHLを用いて検索したHBOCに関する知識、意識調査を行っている先行研究をベースとして、基礎的質問項目および主題的質問項目を抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、調査票案を作成し、プレテストを行って調査票を完成させるところまでを25年度の計画としていたが、調査票案の作成途中までとなってしまった。その理由は、学内の他の業務に追われ、本研究課題にかけるエフォートが計画書では15%としていたが、5%程度であったためである。26年度は、最終年度となるため、本研究課題の目標を達成すべく時間配分を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
26年度は、調査票を完成させ、倫理委員会の承認を受けた上で、意識調査の実施を行う。得られたデータを記述統計、推定統計を用いて分析し、我が国におけるHBOCの啓発に向けての課題を検討する。25年度に実施できなかった、文献レビューの結果の公表について、26年度に行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度実施状況が少し遅れたため。 26年度分として請求した助成金と合わせて、調査に係る郵送費に充てたい。
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