• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

排便を円滑にする腸内細菌叢を育む方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25862160
研究機関岡山県立大学

研究代表者

岡山 加奈  岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (20549117)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード機能性便秘 / 腸内細菌叢 / RomeⅢ
研究実績の概要

本研究は、便秘症状を有する成人を対象として、その腸内細菌の正常化によりヒトが本来備えている力を活かし、円滑な便通の実現に至ることを目指している。ヒトの腸内細菌叢は個体差があり、日々様相が異なるため、平成26年度は、RomeⅢの診断基準にて機能性便秘有症者と判断された成人1名の便を、月に1-2回、5か月間継続的に採取し試料とした。採取した便中の水分量の測定および腸内細菌叢の解析を行い、排便時刻、排便量、排便時の症状とBristol stool scaleにて便性状を調査した。
便の水分量は平均67.4%であり、便性状は形状がコロコロで硬く排泄困難、ソーセージ状で表面にヒビ、ソーセージ状で表面が滑らかといった性状であった。排便時の症状は、腹痛および腹満感がもっとも多く、怒責や肛門の閉塞感も生じていた。本実験条件下で培養可能であった150菌株は、16S rRNA遺伝子配列を利用した菌の相同性検索よりおよそ20菌種が同定され、Bacteroides sp.、Bifidobacterium sp.、Lactobacillu sp.などが検出された。特に、排便が5日以上ない場合、総菌数や検出菌種数が減少する傾向が観察されており、更なる検討が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度は、機能性便秘有症者の試料において、培養での検出が可能な腸内細菌の解析を計画していた。特定の対象の試料を継続的に観察することにより、腸内細菌叢の様相を検討することができ、概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

平成27年度は、機能性便秘有症者からの試料を継続的に観察するとともに、円滑な便通を整えることができる善玉菌をはじめとした腸内細菌の好生育環境を検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

所属施設の異動に伴い、吸光マイクロプレートリーダーの購入を保留としたため。

次年度使用額の使用計画

異動先の施設にある吸光マイクロプレートリーダーの性能を確認した後、使用困難な状態であれば購入する。

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi