研究課題
本研究の目的は、在宅で過ごす重症心身障害児とその養育者である母親および父親の睡眠の実態と育児ストレスについて、健常児を養育する場合と比較検討を行い、重症心身障害児を育てる母親および父親への支援内容を検討する資料を得ることである。1)健常児とその養育者である母親および父親の睡眠の実態と育児ストレス状況の把握就学前の健常児とその養育者である母親20組を対象に睡眠の実態と育児ストレスの調査を実施した。睡眠の実態は母児ともにアクチウォッチ(フィリップス・レスピロニクス)を用いた。母親へは新版自覚症しらべ(産業疲労研究会)による疲労感および兼松らの日本版PSI尺度を使用し育児ストレスを調査した。また、母児ともに就寝前と起床後のストレス度を唾液アミラーゼモニター(NIPRO(株))を用いて測定した。調査対象の年齢および人数で比較検討したところ、こどもの年齢や人数より、睡眠中断の有無において、睡眠時間やストレス度および疲労感に差が認められた。2)在宅重症心身障害児とその養育者である母親および父親の睡眠の実態と育児ストレス状況の把握在宅で重症心身障害児を育てる3組の両親を対象に障害受容および養育の思いについて半構成的面接を実施した。その結果をもとに重症心身障害児と両親の調査を実施した。3組の重症心身障害児と母親の睡眠の実態および育児ストレスについて調査を行い、重症心身障害児への支援内容の資料を得た。なお、本研究は、信州大学医学部医倫理委員会の承認後に実施した。
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長野県母子衛生学会誌
巻: 18 ページ: 5-14