研究課題/領域番号 |
25862184
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
能町 しのぶ 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40570487)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 早期母子接触 / カンガルーケア |
研究概要 |
本研究の目的は、「研究1:早期母子接触中の児を連続的にモニタリングし、胎外環境適応過程に影響を及ぼす要因について検証する」「研究2:分娩施設における早期母子接触提供の実態を明らかにし、現在の母子接触提供の現状から、安全な早期母子接触提供にむけたプロトコールの構成因子を抽出する」「研究3:研究1・2の成果から安全な早期母子接触提供に向けた看護者用プロトコールを開発する」ことである。 平成25年度は、早期母子接触を行った経験のある母親にインタビュー調査を行い、母親にとって早期母子接触での体験の捉え方の検討と安全な早期母子接触を実施する上で影響を与える要因の検討をおこなった。また出生直後の新生児の循環動態を評価する機器の検討と、測定時の配慮や留意点を確認するために新生児3名を対象にプレ調査を行った。その結果、母親は早期母子接触を行うことで、児のあたたかさや吸てつの力強さ、児の手足の動きから、母親は児が健康であることの確認、確かに存在する児を確認することを行っていた。そして早期母子接触中の分娩室内の温度や母児の掛け物、母親の腹部の冷罨法などが児の体温、酸素飽和度に影響を与える可能性が示唆された。また、新生児へのプレ調査を実施し、研究1を実施する上での使用機器、機器の測定手順、解析方法、測定上の留意点について確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
早期母子接触の実施について、産婦人科や小児科、看護職の団体から実施上の留意点が出され、各分娩施設が出生直後の母子接触の実施に慎重になっている。施設によっては出生直後の母子接触を原則中止するところも出てきており、当初計画していた実施施設での調査実施が難しい現状にあるため。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、近畿圏内の早期母子接触実施施設から、本調査に協力していただける施設に研究依頼を行い、調査施設を早急に確保する。研究1である、早期母子接触中の児の連続的モニタリングと胎外環境適応過程に影響を及ぼす要因についての検証を行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度購入した体表面温度測定器は、当初平成26年度に購入を予定していた。そのため消費税8%にて見積もりをとり、予算に計上していた。しかし、消費税増税に伴う収支増大を少しでも減らすために、平成25年度内に納品可能であったため、昨年度購入した。今回生じた次年度使用額は、消費税の差額分(3%)である。 平成25年度は、体表面温度測定機器本体を購入した。今年度は、測定する上で必要な粘着テープや、体温プローブなどの消耗品購入費に当てる予定。
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