研究課題/領域番号 |
25862189
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新家 一輝 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90547564)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | きょうだい支援 / 子どもの入院 / きょうだいの人格的成長 |
研究実績の概要 |
これまでの調査結果に基づき、母親の認識を通して得た、子どもの入院と母親の付き添いに伴う、その入院する子のきょうだいの人格的成長の構造を解明し、尺度買開発を行った研究について論文を作成し、学術論文として掲載された。尺度はSiblings Personal Growth Scaleと命名され、全22項目で第1因子 Altruistic behavior、第2因子Development of emotional and social skills、第3因子にはSelf-Controlの3因子構造が抽出された結果で、今後の実用可能性への示唆を得た。
母親と、母親とは別に子どもが入院している期間、そのきょうだいの世話を主にされている方いる場合は、その方との双方に、子どもの入院が開始となってからの、その子どものきょうだいの人格的成長と情緒と行動の問題の程度について調査研究を実施した。調査無記名自記式の質問し調査で、同意の得られた全国の小児の入院を有する医療機関を通して、母親に調査票一式を配布いただいた。きょうだいの世話を主にされている方がいる場合は、母親から調査票一式をお渡しいただいた。調査に同意・返送いただいた方々のデータを分析・結果と考察した支援のあり方について、国際学会での発表を行った。現在、国内学会での研究報告、そして論文投稿の準備中である。
研究課題番号2279220「病域や入院する子どものきょうだいへの影響と支援(2010年度~2012年度採択若手研究(B))の実績として開始した「入院する子どものきょうだいを対象としたワークショップ」について、引き続き定期開催を重ね(2回/年)、現在までに12回実践した。ワークショップでは、きょうだい・ご家族のご様子と臨床職とご家族の相互作用について観察調査を重ねている。積み重ねた成果について研究報告を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度までに、研究動向について情報収集やフィールドワークの実施・調整に労力を費やした期間が長く、調査実施が当初計画より遅れてしまった。研究成果と示唆につて学術集会で一部研究発表を行ったが、論文投稿受理には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
ワークショップ等の実践形式の研究活動は継続し、その調査結果の累積を継続する。 調査研究の結果と示唆について、学術論文への投稿から掲載までを達成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画全体の実施状況がやや遅れ、調査データの分析と論文作成が間に合わなかっため。
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次年度使用額の使用計画 |
論文作成のために必要になる文献の取り寄せ、書籍の購入、校正と投稿にかかる費用としての執行を計画している。
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