研究課題/領域番号 |
25862190
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
東田 有加 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20432487)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 携帯電話 / リマインダーメール / 妊婦 / 未受診防止 |
研究実績の概要 |
先行研究で開発した「妊娠・産褥期の自己健康管理を支援する携帯電話双方向通信システム」の臨床運用データより、今後開発を予定している「妊婦の未受診防止システム」の課題について検討した。先行研究のシステムは、対象者の携帯電話に週1回、自宅での状況を確認するメールが届くシステムである。妊娠期に対象者のリクルートを行い、産褥8週目までメール送信を継続した。対象者17名のうち妊娠期でメールの返信が中断した者は3名(17.6%)と少なく、8割以上の者が途中の返信が数回抜けることがあっても、産褥8週目まで返信を継続できることが明らかとなった。また返信率には個人差はあるが、全体の返信率は70.2%であり、妊産褥婦のシステムに対する受容度も高いことが明らかとなった。 しかしシステムの初回登録時に発生するシステム上の不具合やドメイン解除時の手順の複雑さで、研究同意を得たにも関わらず7名の登録失敗例があった。今後「妊婦の未受診防止システム」を開発するにあたり、対象者が実施する登録作業の簡素化が課題である。 また先行研究でシステム開発を依頼した(株)NEUESの当該事業部門が廃止となったため、新たな業社の選定を行う必要があった。選定した新たな業社と、先行研究で発生した不具合やドメイン解除時の手順の複雑さを改善する方法について協議し、「妊婦の未受診防止システム」の概要について打合せを行った。「妊婦の未受診防止システム」では、先行研究のシステムで開発した週1回定期的に届くメールに加え、受診当日に受診を促すメールと、未受診者にのみ届く状況確認メールを追加する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が平成27年5月8日~3月31日まで、産前産後休暇と育児休暇を取得しており、予定していた妊婦の未受診防止システムの開発や試験運用が未実施であるため。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の1年延長申請を行い、承認済みである。 そこで平成27年度は妊婦の未受診防止システムの開発と試験運用、データ収集を行う。平成28年度は、データの分析と学会発表を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者が産前産後休暇、育児休暇の取得のため、平成26年度に妊婦の未受診防止システムの開発に至らなかった。そのためシステム開発用の予算が次年度使用額となった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成26年度に開発予定であった妊婦の未受診防止システムを、平成27年度に開発し、今回生じた予算を使用する予定である。
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