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2015 年度 実施状況報告書

長期入院を強いられる初妊婦とその夫の親準備性を高める介入プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25862191
研究機関島根大学

研究代表者

松浦 志保  島根大学, 医学部, 助教 (60405123)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード親準備性 / ハイリスク妊娠 / 妊産婦 / 夫 / 質的研究 / プログラム
研究実績の概要

妊娠期に長期入院を余儀なくされるハイリスクな状態にある妊婦と夫が,共に親として高め合える支援のあり方を検討するための前段階として,正常な経過をたどる初妊婦とその夫とハイリスクな状態にある初妊婦とその夫を比較し,親準備性の違いや特徴を夫婦の関係性,胎児への愛着,親になる意識,親になる自覚,親になるイメージの観点から量的研究で明らかにすることを行った。
その結果,親になる意識の中でも特に「親になる実感・心の準備」においてハイリスク群夫の得点が最も低く,ハイリスク群妊婦の得点が最も高い傾向が認められ,親になる実感を高め,心の準備を行ううえで相互作用の機能をうまく発揮できない可能性が考えられた。親になる自覚では,ハイリスク群妊婦の結婚から妊娠までの自覚が既に高かったことから,正常経過群に比べ妊娠から入院している現在までの高まりの度合いが低く,むしろ低下傾向にあった。その要因としては,親になる意識におよぼす入院の否定的側面や親になるイメージの高まりにくさの影響が示唆された。親になるイメージでは,正常経過群が高まっていたのに対し,ハイリスク群では時間の経過に伴いイメージしにくい傾向にあった。その要因としては,結婚から妊娠までの期間にイメージしていた親になる自己と現在の状況がかけ離れていることが考えられた。
長期入院を余儀なくされるハイリスク妊婦とその夫の親準備性をコペアレンティングの視点で高めるケアを検討していく上では,その違いや特徴が具体的に何であるのかをさらに把握する必要性があると考えられた。
よって,ハイリスク妊婦とその夫10組程度に半構成的面接によるインタビューを行い,親になる意識,自覚,イメージの強化する部分の明確化や親になることへの不安や困難,工夫を具体的にすることで,親準備性を阻害する因子を低減し,工夫していることを認めるプログラム案を検討しようとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

自身が妊娠出産に伴う休業により,研究活動を一時中断していたことと,対象者選定の基準に沿ったハイリスク妊婦とその夫の確保に時間がかかったため。

今後の研究の推進方策

ハイリスク妊婦とその夫に対するインタビューは終了しているため,今後は直ちに分析を行いプログラム案を検討する。検討したプログラム案をもとにハイリスク妊婦とその夫2組程度にプレテストを実施し,プログラム案を再検討した後,そのプログラムをもとに実施しその効果を検討しようと考えている。しかし,対象者の確保に時間がかかることから,期間内に本実施までこぎつける努力は行うが達成しないことも考えられる。

次年度使用額が生じた理由

産前産後休暇と育児休暇取得により研究を一時中断していたため。

次年度使用額の使用計画

まずは質的データの分析を行う。続いて、その結果より作成されたプログラム案をハイリスク妊婦とその夫にプレテストとして実施し、プログラム案に修正をかける。修正したプログラムをハイリスク妊婦とその夫に実施し、その効果を評価していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 正常経過をたどる初妊婦とその夫とハイリスクな状態にある初妊婦とその夫の親準備性の実態調査2015

    • 著者名/発表者名
      松浦志保
    • 学会等名
      第17回日本母性看護学会学術集会
    • 発表場所
      JA共済ビル カンファレンスホール(東京都)
    • 年月日
      2015-06-28

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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