本研究では、医療的ケアの必要な子どもの父親・母親のレジリエンスを高める看護介入を開発することを目的としている。まず、医療的ケアの必要な子どもの父親・母親を対象に半構成面接を行い、その結果を分析し、医療的ケアの必要な子どもの親のレジリエンスを明らかにする。次に、分析結果を基に、医療的ケアの必要な子どもの親(父親・母親)のレジリエンスを高める具体的な看護介入を開発する。さらに、小児看護や家族看護の研究者・小児看護専門看護師・家族支援専門看護師・訪問看護師・保健師から評価を受け、洗練化を図り、臨床で活用可能な医療的ケアの必要な子どもの親のレジリエンスを高める看護介入を開発する。 今年度は、昨年度に引き続き、医療的ケアの必要な子どもの両親に関する研究論文などの文献収集を行い、医療的ケアの必要な子どもへの支援に関係する学術集会に参加し、現状の把握に努めた。また、学術集会や臨床現場で情報収集活動を行うことで、研究に協力してくれる施設や対象者を検討し、研究に協力してくれる施設へのアクセス方法や研究対象者へのデータ収集を行う方法を具体的に検討した。さらに、得られた情報とレジリエンスの先行研究を基に、半構成インタビューガイド(レジリエンスの構成要素である「逆境」「変化」「新たな適応」「保護的な過程を促進する個人の力」に焦点を当てている)の作成を進め、研究者が所属する研究倫理審査委員会への書類作成を進めていた。
|