本研究の目的は、腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を説明できるモデルの構築であり、【目標1】~【目標4】の遂行を目的とした。 本年度は、本研究の基盤をなす【目標1】腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を明らかにするために、研究協力施設を拡大しながら、腎移植を受けた思春期の子どもと親、または腎移植を行った思春期の子ども、あるいは、腎移植を行った思春期の子どもの親にアクセスを試み、同意の得られた研究対象者に本調査の実施を行った。その結果、全12名(6ケース)からインタビューを1回、ないし2回を実施するに至った。得られた結果の個人分析を行い、【目標2】「腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡を説明できるモデル(仮)」(以下、軌跡モデル案と記す)の作成に向けて、分析の洗練化を行いながら軌跡モデル案の構築を目指した。 【目標3】軌跡モデル案が、腎移植を受けた思春期の子どもと親の現実生活を浮き彫りにしたものであるかどうかの検討をするために、昨年度に引き続き、腎臓病に関する学術集会や移植関連学会などに参加し、検討を重ねた。 【目標4】最終的に「腎移植を受けた思春期の子どもと親がともに生きる軌跡モデル(仮)」の実現可能性について、小児看護学の専門家、並びに、家族看護学の専門家とともに最終の洗練化を行っている。
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