本研究は、腎移植を受けた思春期の子どもと親が相互作用を通して、どのような病みの軌跡を辿っているのかという、親子がともに生きる軌跡を説明できるモデルの構築を目的とした。本研究は、研究者の博士論文を基盤とした継続研究である。 腎移植を行った思春期に至る親子6組(4組の親子、1組の思春期の子ども、1組の親)にそれぞれ面接調査を実施した。得られたデータを質的に分析した結果、腎移植を行った時期が幼少期であるか、あるいは、思春期であるかによって、思春期の子どもと親の軌跡のあり様に特徴が見出されることが明らかとなり、今後、移植形態や対象者数の拡大がモデル構築に向けて課題である。
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