研究課題
若手研究(B)
本研究はこれまで安全とされていた5μg/dl以下の妊婦の血中鉛(BPb)濃度と出生体重との関連を明らかにすることを目的とした。病院産科外来を受診した妊娠初期を対象とした。対象者には質問紙調査、妊娠12週、25週および36週に母体血の採取を行った。分析は3回の採血を行うことができた386名を対象とした。交絡因子を調整した重回帰分析において男児のみ妊娠12週のlogBPbと出生体重に有意な負の関連があった。以上より、妊娠初期の鉛の低濃度曝露が出生時体重低下の危険因子であり、かつ男児の方が感受性が高いことが示唆された。出生体重には多様な因子が影響するため、さらなる疫学および臨床研究が必要である。
母性看護学・助産学