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2013 年度 実施状況報告書

病院と在宅間のシームレスケアに役立つ終末期がん患者のライフタイム予測指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25862226
研究種目

若手研究(B)

研究機関佐賀大学

研究代表者

熊谷 有記  佐賀大学, 医学部, 助教 (10382433)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード終末期 / ライフタイム / シームレスケア
研究概要

終末期がん患者の生活の質を高めるには,病院からの退院調整時と入院調整時における継ぎ目のないシームレスケアが不可欠である。本研究では,病院と在宅間のシームレスケアに役立つ終末期がん患者に残された時間(ライフタイム)の予測指標開発を目的とする。
本年度は,訪問看護ステーションを利用している患者もしくは家族から同意が得られた5名のがん患者について,ライフタイム予測項目を経時的に調べた。その結果,これまで終末期がん患者のライフタイム予測項目として報告してきた症状・徴候(47項目)の中で,患者の主観を伴う症状については,意識レベルによって収集が難しい項目(倦怠感,悪心)があることを確認した。また,予測項目にはなり得ない症状や徴候を確認した。例えば尿失禁については,機能性尿失禁,反射性尿失禁,腹圧性尿失禁など様々な種類があり,これらの中でライフタイムと関連のあると思われる尿失禁の種類を特定する必要があると思われるが,看護記録に尿失禁自体の記載がほとんどなく,予測項目として用いることは難しいと考える。そして,同じ観察者でなければ判断が難しい項目(痰の増加等)については,人員配置の点で現実的に難しい可能性がある。他の予測項目については検討中である。
研究協力施設の拡大ならびに九州の訪問看護ステーション1施設あたりの看取り状況を把握するために,訪問看護ステーション417箇所にアンケート調査を依頼した。その回答の中に,ライフタイムの推定が難しいため,死に至る経過の中で生じる症状や徴候と対応の仕方を説明する「看取りのパンフレット」を渡す時期の決定が困難であるという意見があった。なお,パンフレットを渡す時期は,亡くなる前1週間から1ヶ月が多かった。そのため,本研究で検討しているライフタイム予測項目が,看取りのパンフレットを渡す時期の決定を決める際にも貢献しうると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現段階では研究協力施設数が少ないことに加え,患者と家族から同意を得ることが難しいため

今後の研究の推進方策

対象者数を増やすために,研究協力施設(訪問看護ステーションおよび病院)の拡大を図る。

次年度の研究費の使用計画

現段階では研究協力施設数が少ないことに加え,患者と家族から同意を得ることが極めて難しいため
現在,九州の訪問看護ステーションに調査を依頼しており,協力施設の拡大に伴って増加する交通費や宿泊費に平成25年度の余剰研究費を使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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