• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

精神障害者の服薬アドヒアランス向上に向けた遠隔看護支援システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 25862235
研究機関神奈川県立保健福祉大学

研究代表者

山下 真裕子  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40574611)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード遠隔看護 / 精神障がい者 / 服薬支援
研究実績の概要

精神障がい者および支援者のニーズを取り入れて構築した,服薬支援に関する遠隔看護支援システムを暫定的に試行し,服薬支援の有効性,実用可能性を検証した.
対象は,神奈川県内の地域活動支援センターおよび就労継続支援B型事業所に通う精神障がい者6名とした.対象者の平均年齢は46.66(SD6.10)歳,疾患区分は,統合失調症4名,双極性障害1名,発達障害1名であった.対象者のDAI-10(Drug Atittude Inventory)は平均6.16(SD2.67)点であり,比較的服薬アドヒアランスが高かった.
対象者らに服薬支援を実施し,見守るシステム,伝えるシステム,交流システムの3システムについて評価を行った.評価方法は,各システムの「必要性の有無」を問う項目,各システムが,「飲み忘れの予防」「飲み間違いの予防」「不安の軽減」「内服意欲の向上」「内服の自信」に役立つかについて,とても思う,思う,あまり思わない,思わないのリッカートスケールを用いて調査した.
見守るシステムは,50%の対象者はあった方が良いと回答した.また本システムがどのようなことに役立つかについては,飲み忘れや飲み間違い,不安軽減,内服の自信への効果については意見が分かれた.一方,内服の意欲の向上には有効であった.伝えるシステムは,100%があった方が良いと回答した.本システムは,飲み忘れや飲み間違いなど誤薬防止への効果を高く認め,さらに適切に内服できる体験を通して,内服への自信を高めることにも有効であった.交流システムは,67%があった方が良いと回答した.本システムは,飲み忘れ時などにスカイプや電話で交流することで,内服意欲の向上や,服薬への自信など主に精神面のサポートに有効であった.
以上より,服薬の必要性は認識しているが,認知機能障害等によって飲み忘れや飲み間違いがある対象者には実用性が高いシステムであると評価した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 精神障がい者の服薬アドヒアランスに関連する要因の検討2015

    • 著者名/発表者名
      山下真裕子 伊関敏男 藪田歩
    • 学会等名
      日本看護科学学会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2015-12-05 – 2015-12-06
  • [学会発表] 訪問看護師が認識する精神障がい者の服薬継続を構成する要素の検討2015

    • 著者名/発表者名
      山下真裕子 伊関敏男 藪田歩
    • 学会等名
      日本看護研究学会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2015-08-22 – 2015-08-23
  • [学会発表] 訪問看護師による精神障がい者への服薬支援の現状と課題2015

    • 著者名/発表者名
      山下真裕子 伊関敏男 藪田歩
    • 学会等名
      日本精神保健看護学会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2015-06-27 – 2015-06-28
  • [備考] 神奈川県立保健福祉大学

    • URL

      http://www.kuhs.ac.jp/gakubu/2013110300012/

URL: 

公開日: 2017-01-06   更新日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi