研究課題/領域番号 |
25862238
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
岩井 弓香理 高知県立大学, 看護学部, 助教 (40633772)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Mastery / 家族 / 脳血管障害 / 看護介入 / ガイドライン |
研究実績の概要 |
本研究は、脳血管障害の発症により何らかの後遺症をもつ患者の家族がストレスフルな出来事に適応し成長に至るまでの過程を家族のMasteryと捉え、家族がそれを獲得するための看護介入ガイドラインの作成を目的としている。 平成28年10月31日まで育児休業取得のために研究を一時中断していたが、11月1日の職場復帰に伴い、研究も再開した。研究段階STEP2の看護師を対象としたインタビュー調査の依頼からの再開となった。平成28年3月末までに、訪問看護師4名に対するインタビュー調査を実施し、4ケースに対する看護介入について語りが得られた。そこから、脳血管障害による後遺症をもつ人の家族のMastery獲得を支援する看護介入の主な内容として、「1.家族のやり方を尊重しながら病気管理に関する指導を行う」「2.家族が希望をもてるような情報を提供する」「3.家族の価値観や考え方を尊重し納得して決定できるように支援する」「4.家族の希望を叶えられるように多職種と連携してサービスを調整する」「5.家族が辿る経過を予測しながら家族の困り事に対応する」「6.家族が健康や生活の大切さに気づけるように働きかける」の6つが導き出された。 さらにケース数を増やし、看護介入の内容を充実させていくために、継続してインタビュー調査を実施していくこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年11月~平成29年7月にかけて、看護師を対象にインタビュー調査を実施し、家族のMastery獲得を支援する看護介入を抽出する段階にある。平成28年3月末時点で得られたケース数は4ケースと少ない。また、主に訪問看護ステーションに対して研究協力を依頼しているが、各施設から紹介いただける研究対象候補者の方は1名ずつという状況であり、複数個所への依頼と個別インタビューの実施に辿り着くまでに時間を要している。このようなことから、研究の進捗状況は予定よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力のお願いができそうな施設に対しては順次、協力依頼を行い、研究対象候補者の紹介を得られるようにする。それと同時並行で個別インタビューの実施を進め、得られたデータは看護介入の抽出に向けて順次整理をしていくこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年10月から平成28年10月末まで産前産後休暇・育児休業の取得により、研究を一時中断していた。そのため、計画的に交付額を使用できておらず、次年度に使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
インタビュー調査に出向くための旅費や、逐語録作成などデータ分析に必要な経費、文具や書籍の購入、学会参加等の旅費に使用したいと考えている。
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