ストレングスモデルを保護室の看護に導入することで、隔離の短縮、看護介入の認識や感情の変化を検証した。3施設6病棟の看護師61名ともにアクションリサーチを行い、隔離中あるいは保護室の入退室を繰り返す患者10名に介入した。ストレングスモデル導入前後で隔離時間に有意な差はみられなかった。看護師は、患者の価値観に対する理解を深め、患者との共同意思決定を重視していた。また、身体状態の増悪を予防することで患者のニーズを充足させていた。患者の強みに着目することは看護師自身の強みを導き出すことにつながり、看護師は強みに着目する楽しさや意義を感じていた。一方で、患者のニーズを満たす関わりへの葛藤も生じていた。
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