本研究の目的は①精神科看護職の曖昧さへの態度の実態、および情動知能、メンタルヘルスとの関連を明らかにすること、②精神科に即した曖昧さ概念を抽出し、曖昧さと向き合うための方略に向けて示唆を得ることであった。結果、曖昧さへの肯定的態度は職務効力感と、否定的態度は疲弊感や抑うつと関連しており、重回帰分析から「曖昧さへの享受」を高めることで、情動知能向上やメンタルヘルス対策に繋がることが示唆された。また自由記述の分析から精神科に即した曖昧さの概念として、25のサブカテゴリ、6のカテゴリが抽出された。それを基に事例を作成したが、活用の在り方を検討し、信頼性、妥当性を検証していくことが今後の課題である。
|