研究課題/領域番号 |
25862265
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
小澤 若菜 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584334)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小規模事業場 / 健康づくり |
研究実績の概要 |
本研究は、小規模事業場の健康づくり支援に関連する地域職域連携推進事業を体系的に整理・分析すると共に、地域全体で働く世代の健康づくりの促進に取り組む仕組みを明らかにすることである。本年度は、①面接調査により、小規模事業場の健康づくりを支援する関係機関が捉える支援や連携の在り方を構造化する、②面接調査により、小規模事業場事業主がとらえる職場の健康づくりを明らかにする、ことを目的に調査研究を行った。なお研究は、高知県立大学倫理審査員会の承認を得ておこなった。 調査①では、保健所、保健センター、健診機関、健康保険組合、産業保健総合支援センター、商工会議所、労働基準監督署の7施設の保健師及び担当者へ面接調査を実施した。その結果、特定健診後の保健指導などのハイリスクアプローチと、生活習慣病予防の普及啓発などのポピュレーションアプローチをそれぞれの施設が専門性を発揮しながら実施していることが明らかとなった。一方で、それぞれの施設から直接的に事業所への支援を行っているため支援の一貫性や、重複などの課題を感じていた。そこで、横断的なアプローチの必要性が示唆された。 調査②では、サービス業、製造業、介護施設等の小規模事業場事業主9人へ面接調査を実施した。その結果、健康づくりの基盤として、「信頼できる人材の確保」「取引先や地域からの信用」「自分自身の健康」が明らかとなった。また、健康づくりの後押しとして「災害発生の経験」「有害業務」「将来への不安感」、健康づくりの条件として「コスト」「担当者」「時間」「外部資源」が明らかとなった。 今後は、調査結果をもとに、小規模事業場事業主を対象に質問紙調査と、フォーカスグループインタビューを実施し、小規模事業場における健康づくり支援ガイドラインを作成する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的は、研究対象者の選択について、県や市町村、労働基準監督署等の協力のもと、ほぼ計画どおりに達成している。
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今後の研究の推進方策 |
最終研究報告に向け、さらに具体的なスケジュール管理を立案し計画どおりに推進していく。また、これまでの研究資料等の整理を、定期的に人件費を活用しおこなっていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
面接調査について、旅費が当初予定していた金額よりも少額で実施できたこと。資料収集整理がについて、執行できていなかったことなどが挙げられる。
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次年度使用額の使用計画 |
学会発表等も予定しており、旅費の執行を計画的におこなう。また、資料収集・整理をおこない、人件費を定期的に執行する予定である。
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