泥炭地において地表近くに設けたガス管等の埋設管が長期的に沈下を被り、ひずみ緩和などの維持管理作業に多大なコストが生じている現状を踏まえ、その沈下メカニズムを検証した。実際の管に沿って18年間計測されてきた沈下記録と地盤情報の分析より、実際に泥炭地では沈下量が大きい傾向を確認した。管周囲の埋戻しとして単位体積重量が小さい泥炭の代わりに砂を用いることが沈下の大きな要因と疑われ、長期模型実験・長期三軸試験・弾塑性有限要素解析などを実施して泥炭特有の変形特性を調査し、沈下メカニズムを説明した。また、対策として軽量・低剛性である造粒固化処理土の埋戻し材としての適性について検証し、その有用性が確認された。
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