研究課題/領域番号 |
25870036
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
Hall James 岩手大学, 教育学部, 准教授 (80361038)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | CLT / 若手英語教師 / 教師認知論 / 英語教師教育 |
研究実績の概要 |
27年度は、前年度集めたデータを、NVivoとTransanaを使ってコーディングを行った。18ヶ月間、3名の若手英語教師の授業を毎月観察し、インタビューも行っていた。このデータはインタビューと授業の記録、授業の映像、インタビューの録音、授業で活用されたワークシート、教科書、ワークブック、テストからなっている。コーディングされたインタビューの記録が36本に及び、分析された授業の映像が合計27本に及んだ。このデータの整理を通して、若手教師が捉えているCommunication Language Teaching(CLT)がわかり、CLTの実施に当たって、若手教師が直面する課題も明らかになった。この成果を2015年全国語学教育学会で発表し、28年度に論文と本を書く予定である。
CLTの実施が最もできない理由の一つは、若手英語教師がCLTの概念を理解していないことである。よって、英語教師志望の大学生が、どのようにCLTを捉えているか、どのようにCLTの概念を理解させられるかというようにこの研究を展開した。学生のCLTの概念を把握し、学生がこの概念を自分で検証できるように「EPortfolio」を「英語科教育法」という授業で活用し、この成果について、ハーバード大学で行われたForeign Language Education & Technology 第6回研究大会と2015年全国大学英語教育学会で発表した。論文も2本書いた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
この研究の段階の順番が変わったが、元々の計画の最終目標の達成ができると思われる。
|
今後の研究の推進方策 |
データ収集とデータの整理が終わっているので、今後は研究の結果を公開する段階に入った。具体的に、6月の中部英語教育学会、8月の全国英語教育学会、9月のイギリスで行われるBritish Association of Applied Linguisticsで研究発表をする予定がある。今、どのジャーナルに論文を投稿するかが検討中である。2月までに、若手英語教師が直面する課題をまとめた、英語教師志望者を対象にした「英語科教育法」の教科書を執筆する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度、海外出張とパソコンの新購入を予定しており、両出費ができるように平成27年度から16万円を繰り越した。
|
次年度使用額の使用計画 |
2017年の1月までに、すべての予算を使う予定である。
|
備考 |
これらのeポートフォリオは、学生のCLTについての概念を検証し、学生自身、内省の道具として使えるように開発された。
|