日常生活において,生体に危険を及ぼすような急激な血圧変動を把握することは重要である.本研究では,血圧変動を非接触で計測する手法の提案を行う.本手法では,対象者の顔や手などそれぞれ異なる部位をカメラで撮影し,その間における脈波の遅延時間を計算する.このようにして求めた指標は,従来の光電容積脈波から求まる脈波伝搬時間とほぼ等価であるため,血圧変動とは負の相関を持つことが予想される.20人の被験者を対象としてバルサルバ法を行う実験を行った結果,提案指標と血圧変動の相関は0.65程度であることが分かった.
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