新規血管新生ネガティブ・フィードバック調節因子Vasohibin-1(VASH1)はVEGF、FGF2やPDGF等の血管新生促進因子に対して広く抑制効果を示す。本研究により、VASH1は脱チロシン化型α-チューブリン(Glu-チューブリン)を増加させ、VEGF受容体2(VEGFR2)の細胞内取り込みを阻害することでVEGFシグナル伝達を抑制し血管新生を抑えるという新規抗血管新生機構を明らかにした。さらに、VASH1はFGF2シグナル伝達も同様な機構を通して抑制することを見出した。したがって、VASH1-Glu-チューブリン経路を用いた新しい抗腫瘍血管新生療法の開発の手がかりを得ることが出来た。
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