プロスタグランジン(PG)合成阻害薬ロキソプロフェン(Lox)及びグリシン(Gly)の排尿機能抑制に着目し、本研究では、排尿機能における相互作用を検討した。覚醒条件下で膀胱内圧測定を行い、静脈内および脊髄髄腔内投与による検討では、Lox及びGlyは排尿間隔の延長を示し、併用投与によりさらに延長した。また、Gly受容体α3サブユニット(GlyRα3)のノックダウンによりGly髄腔内投与による排尿機能抑制が阻害された。したがって、Lox及びGlyの排尿機能抑制効果は脊髄求心路に寄与していることが示唆された。また、GlyはGlyRα3を介して排尿機能を抑制していることが明らかとなった。
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