研究概要 |
初年度において予備研究の試作をもとに,ハーネスを用いた固定方法を改良し,健常ボランティアを用いたモーションキャプチャでの頭部の動きの測定とfMRIにおける画質の変化を検証した(研究目的の1,2,4,5に該当)。固定の改良およびモーションキャプチャでの測定が予定よりも順調に進んだため,次年度の計画に盛り込まれていたボランティア撮影を繰り上げて初年度に実施した。早い段階で本固定方法の効果をアウトプットするために,繰り上げることが妥当だと判断したためである。その結果の中で,頭部の動きがfMRI解析結果に与える影響を検出するための新しい解析手法を見いだした。この結果について現在論文投稿中である。一方,今回改良を加えたハーネスを用いた固定方法が完全ではないことも明らかになり,今回の結果をフィードバックさせた第二改良版にて次年度にも上記同様な健常ボランティア実験を行う準備をしている。また初年度に予定していた撮像条件の改良については次年度で取り組む課題とした。結果的に研究全体の進捗状況は順調であると判断している。 初年度に得ることができた研究成果について,本研究分野に関連する国内学会および国際学会(査読付)に演題を登録した結果,採択され発表を行った(1つは本年度5月)。 研究費の配分も予定通りである。初年度は実験に必要な備品やソフトウェア等の調達とボランティア撮影に必要だった謝金等に大半を費やした。次年度はボランティア撮影に対する謝金および成果を積極的に発表および論文化していくために予算を費やす予定である。
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