学校の体育授業においては,課題を次々と達成し運動技能を上達させる学習者がいる一方で,なかなか技能を上達させることができない学習者がいる。そのような学習者は運動不振と呼ばれるが,彼(彼女)らの技能を上達させることは体育・スポーツ指導者の重要な課題の1つである。そこで本研究では視覚的情報処理に着目して,その運動不振との関連を検討した結果,次のことが明らかとなった。1) ワーキングメモリ容量と運動不振との関連を検討したが,両者の間に明確な関連は認められなかった。2) 運動不振学生は,非運動不振学生及びバレーボールの熟練者とは異なる視覚探索方略を用いていた。
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