研究課題
1)ヘパラン硫酸伸長酵素EXT2およびEXTL3がポリアミンにより翻訳レベルで合成促進を受けることを見出したため、その促進機構をレポーター遺伝子を用いて検討した。その結果、ポリアミンによる合成促進には、EXT2 mRNAの5'非翻訳領域 (5'-UTR)と開始コドンから105塩基までのORFが必要であった。更にリボソーム (43S開始前複合体)によるEXT2の開始コドン認識はmiRNAにより厳密に調節を受けており、ポリアミンがそのmiRNAの機能を抑制することを示唆するデータを得た。現在、その分子メカニズムを検討中である。2)コンドロイチン硫酸伸長酵素CHSY1がポリアミンにより翻訳レベルで合成促進を受けることを見出したため、EXT2と同様にレポーター遺伝子を用いてその促進機構を調べた。CHSY1の5'-UTRは488塩基から成り、GC含量が84%と高い特徴を有していたが、CHSY1の翻訳開始反応もmiRNAにより厳密に調節を受けており、ポリアミンがそのmiRNAの機能を阻害することでCHSY1の合成が促進されることを示唆するデータを得た。現在、その分子メカニズムを検討中である。3)コンドロイチン4-O-硫酸基転移酵素C4ST2が転写レベルでポリアミンにより発現調節を受けることを明らかにした。細胞内においてポリアミンは主としてRNAに作用して細胞増殖因子として機能するため、現在、ポリアミンにより翻訳レベルで合成調節を受ける転写因子を探索中である。
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